2026-09-12
切開リフト、皮膚だけを引き上げる手術ではありません — ディーププレーン切開リフトの核心原理 | テイラー美容外科
切開リフトは皮膚だけを引っ張る手術ではありません。SMAS層の下を剥離し維持靭帯をリリースして深部組織を自然に再配置する「ディーププレーン切開リフト」の仕組みと重要性をテイラー美容外科が解説します。自然なリフトアップと早い回復を目指す核心原理をご紹介します。(138文字)

こんにちは、テイラー美容外科のタク・ウヒョンです。
切開リフト(フェイスリフト)のカウンセリングを行っていると、最も多くいただく質問があります。
「切開リフトは皮膚を上に引き上げる手術ですか?」
過去には、切開リフトを手術で単にたるんだ皮膚を引き上げるものと考える方が多くいらっしゃいました。
しかし、実際の顔の老化は皮膚の1層だけで起こるわけではありません。
皮膚の下の脂肪、SMAS(表在性筋膜)、維持靭帯、筋膜、筋肉、首の組織に至るまで様々な構造が共に変化することで、頬のたるみ、フェイスラインの崩れ、首のシワなどが現れます。

そのため、近年の切開リフトでは、単に皮膚を強く引っ張るのではなく、顔の深部組織がどのようにたるみ移動したかを把握した上で、必要な構造を一緒に調整するアプローチが重要となります。
この記事では、話題に挙がることの多い**ディーププレーン切開リフト(Deep Plane Facelift)**とは何か、そしてSMASがなぜ重要なのかをまずご説明いたします。
この内容は、2026年6月第25回セブランス美容整形シンポジウム Face & Neck Liftセッションで発表した内容に基づいています。

ディーププレーン切開リフトとは何ですか?
ディーププレーン切開リフトは、その名の通り顔の比較的深い層からたるんだ組織を剥離し再配置する方式の手術です。
ここで重要なのは、単に「深く手術する」という意味ではありません。
顔には組織が比較的自由に動く空間と、組織をしっかりと支え留めている**維持靭帯(retaining ligament)**が存在します。
加齢に伴い頬やフェイスラインがたるんだ場合、外側から組織を強く引っ張るだけでは自然に移動しないケースがあります。
この際、維持靭帯を適切にリリースし、皮膚と深部組織がより自然に一緒に移動するようにすることが、ディーププレーン切開リフトの核心原理です。

狭義におけるこの方式は、皮膚層とSMAS層の剥離を最小限にとどめ、広い範囲の剥離を主にSMAS層の下で行います。このようにすることでSMASの堅固さをより維持でき、回復を早め、副作用を軽減できるというメリットがあります。
皮膚を広範囲に剥離しすぎることは回復を遅らせ、実質的なリフティング効果にも大きな影響を与えないというのが近年のトレンドです。
SMASとは何ですか?
切開リフトについて調べたことがある方なら、SMASという用語を一度は目にしたことがあるかと思います。
SMASは皮膚の下に位置し、顔の表情筋や首の広頸筋などと繋がる線維筋膜組織です。
分かりやすく説明すると、皮膚のすぐ下で顔の軟部組織同士を連結している比較的しっかりとした構造だと考えることができます。
過去の皮膚だけを引っ張る方式では、皮膚に強い張力がかかりがちでした。現代の手術では、皮膚より深いSMASを一緒に移動させることが重要な概念として定着しています。
皮膚だけを引っ張るのではなく、深い組織を一緒に動かしてこそ、顔のたるみに対して構造的なアプローチができるからです。

ディーププレーン切開リフトと一般的なSMASリフトは何が違うのですか?
SMASの処置方法には様々なものがあります。
SMASを折りたたむ(プリケーション)方法もあれば、一部を切除して引き上げて固定する方法、より深い層に入り込んでSMASと皮膚を一つのユニットとして移動させる方法もあります。
ディーププレーン切開リフトは後者に該当します。
特に前頬やほうれい線周辺のように、単に横からSMASを引っ張るだけでは十分に移動させにくい組織を、より自然に再配置することを目的としています。
区分 | 一般的なSMASリフト | ディーププレーン方式 |
剥離層 | SMASの上側 | SMASの下側 |
維持靭帯の処理 | 最小限 | 積極的に剥離(リリース) |
前頬組織の移動 | 限定的 | より自然な移動 |
皮膚の剥離範囲 | 広い | 最小限 |
回復 | 比較的長い | 早い傾向 |
ただし、どちらの方式が無条件により優れていると断定することは困難です。
顔の老化パターンや皮膚の厚み、脂肪の分布、骨格、過去の手術歴などによって適切な方法は異なります。
結局重要なのは「どれだけ引っ張ったか」ではありません
切開リフトのカウンセリングで「できるだけたくさん引っ張ってください」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
しかし、私が考える切開リフトの目標は、たくさん引っ張ることではありません。
過度に強い張力は、かえって顔を不自然に見せてしまうことがあります。
重要なのは、たるんでいる組織がどこかを確認し、必要な靭帯を適切にリリースし、それぞれの組織を自然な位置へと再配置することです。
つまり、顔をピンと張らせることよりも、顔の構造を再びバランスよく整えることの方が重要です。
第2編では、そのために私が重要視している「Integrated Tissue Control」、すなわちSMAS以外にも前頬の脂肪・バッカルファット・顎下腺・側頭筋膜など多様な組織を総合的に評価し調整する方法について詳しくご説明いたします。
https://youtu.be/f5Hue0fDIWw
テイラー美容外科 タク・ウヒョンより
よくある質問
切開リフトは皮膚だけを引き上げる手術ですか?
いいえ、切開リフトは皮膚だけを引き上げる手術ではありません。顔の老化は皮膚だけでなく脂肪、SMAS、維持靭帯、筋肉など複数の層で複合的に生じるため、皮膚の下の深部組織を共に把握し再配置してこそ自然な仕上がりが得られます。
ディーププレーン切開リフトとは何ですか?
顔の深層であるSMAS下を剥離し、たるんだ組織を再配置する手術法です。強く固定している維持靭帯を適切にリリースすることで、皮膚と深部組織が一緒に自然に移動するのを助け、皮膚剥離を抑えることでダウンタイムの負担を軽減します。
切開リフトにおけるSMAS層とは何ですか?
SMASは皮膚の下で顔の表情筋や広頸筋などと繋がる線維筋膜組織です。皮膚のすぐ下で軟部組織を連結する強固な構造物であり、切開リフトでこの層を一緒に扱うことで、皮膚への張力を抑えながらたるみの根本的な改善が可能となります。
ディーププレーン方式と一般的なSMASリフトの違いは何ですか?
主な違いは剥離する層と維持靭帯の処理方法です。一般的な切開リフトは主にSMAS上側の皮膚を広範囲に剥離するのに対し、ディーププレーン方式は皮膚の剥離を最小限にし、SMAS下層で維持靭帯を剥離して前頬組織などをより自然に再配置します。
切開リフトはできるだけ強くたくさん引っ張る方が良いですか?
いいえ、無条件に強く引っ張れば良い結果が得られるわけではありません。過度な張力は顔を不自然にしてしまうリスクがあるため、たるんだ組織の靭帯を適切にリリースし、バランス良く再配置することが何よりも重要です。